代表取締役 片山 圭
当社は、ローラチェーンやその歯車であるスプロケットなどの伝動部品を「世界一安定的に供給する為、挑戦を続けている会社」です。では、「安定供給」とは何でしょうか。良い品質は当然の事、短い期間での納入や、安定した価格で提供し続ける事です。「必要な時に必要な物が買える」、「必要な時に必要な物が製造できる」ことは当たり前ではありません。私達の顧客である製造業メーカー様は、激しく変化する需要に合わせて製造し、品切れをおこすことなく消費者へ届け続けなければなりません。私達のパートナーである部品を製造する工場は、天災などによって製造工程が思い通りいかなかったり、材料価格が急騰したりと、安定的に部品を供給し続けるには様々な困難があります。当社は、製造業メーカーと部品メーカーの間に立ち、両社が抱える課題をすり合わせ、問題の解決又は、問題の緩衝役となって「ものづくりを回し続ける」ことを創業以来、１００年以上続けています。
当社は「KANA」という安定供給をお約束している商品ブランドがあります。例えば、スプロケット（歯車）といっても、歯数、軸穴の大きさなど、お客様の求める仕様は様々です。注文を受けてから加工していたのでは、時間がかかります。KANAでは加工済み商品を豊富に在庫し、発注を頂くと当日中には出荷できるロジスティクスを構築したことで、必要な時に必要な伝動部品が手に入るサービス（DOLS）を提供しています。お客様の要望に応えていたら、在庫は数万種類となっていました。KANAであれば欲しい仕様の伝動部品が必ず見つかり、翌日には手に入ると言っていただきます。また、品質と提供価格を安定させることも私達の重要な役割です。パートナー工場と生産性の高い製造方法の共同開発や、海外工場の開拓。高い品質を維持する為に、工場での検査とは別に自社検査体制の構築を行っています。その様なKANAの商品価値を認めていただけるお客様は近年、中国、タイランドを中心としたアジア圏の製造業メーカー様に拡大しています。KANAグループでは、２０３０年までに、「世界一安定供給が約束できるKANAブランドになる」を目標に掲げ、「ものづくりを回す新しい仕組み」を創ろうと日々挑戦を重ねています。
私達が取り扱う伝動部品は、製品仕様が日々変更されていくものではありません。当社に入社し、様々な要望に対応した経験と、伝動部品の知識は長期にかけて積み上がっていくという事です。社内の研修や、自学は基より、お客様、パートナー工場様にも教えていただきながら、伝動部品の知識を深めていきます。そして、お客様、パートナー工場様へ、新しい提案として還元します。教わり上手が当社での成長が早い人かもしれません。言い換えると、自助努力による継続的な能力の向上は必須だという事です。また、それを支援する為に当社では、社内外の研修など、個々の能力開発と発揮の機会を与えることに力を入れています。
当社は、創業以来１００年以上同じ商品を扱い続けながらも、如何に顧客である製造業メーカー様がものづくりし易い商品を必要な時に必要なだけ迅速に供給できるかを考え続け、「変化すること、新たなチャレンジすること」で、存在価値を高めてきた企業だと思っています。ものづくり産業が抱える未だ解決できていない課題、変えられていない「当たり前のこと」はまだまだ山積みです。私達と一緒に、ものづくり産業を回す新たなチャレンジをしていきせんか。
